十条メンタルクリニック JUJO Mental Clinic

診療案内

社交不安障害とは

人前でスピーチしたり初対面の人と接するような社交の場面は、ある程度緊張するものだと思います。しかし、そのように周囲の人から注目を浴びる場面で、非常に強い緊張を感じたり、発汗や震え、息苦しさなどの症状が現れて、そのために人前に出ることを避けることが増えたり、不安や緊張のために大きな苦痛を感じる場合は社交不安障害(社会不安障害)が疑われます。発症時期は10代頃が多く、有病率は15%ほどで、実は頻度が高い疾患です。学生時代など若い時期は、そのような苦手な場面を避けて何とか乗り切った方も、仕事などが始まり、苦手な場面が避けがたくなることで受診に至ることが少なくありません。

社交不安障害の症状

社交不安障害の症状を詳しく見てみましょう。

  • 人前で話すことに緊張する
    大勢の人の前、初対面の人、上司など目上の人の前で発言するときに特に緊張します。そのため、そういう場面を避けがちになり生活に支障が出てきます。
  • 人前で字を書くときに手が震える
    大勢の前で字を書くときや、銀行の窓口など人が見ているところで字を書くときに緊張して手が震えます。そして、そういう場面を避けたくなります。
  • 人と一緒に食事を取るのが苦しい
    自分の食べ方を下品だと感じ、相手にどう思われるか不安で、会食が苦痛になり避けるようになります。
  • 人の視線が気になる
    様々な場所で人の視線が気になり、悪く思われていると感じて避けるようになります。
  • 電話に出るのが苦しい
    他の人がいる場所で、自分の電話対応がどう思われるか不安で、電話に出るのが苦痛になります。

このほかにも、トイレに行くことをどう思われるか不安になったり、人前でおならが出てしまうのではないかと不安になることもあります。仕方なく出かけた公共の場では、顔を覆うマスクやサングラス、加えてイヤホンを付けているほうが安心する、という場合も多いようです。いずれも「否定的な評価を受けるのではないかという恐怖」がみられ、そのような状況を避けがちになります。

社交不安障害の治療

薬物療法が効果的で、抗うつ薬や抗不安薬を使用することが多いです。月に数回程度、人前で発表するときに症状が出るなど、限局的な症状の場合は、頓服の抗不安薬の使用で十分な場合もあります。交感神経を整えるため、βブロッカーという薬を使用することもあります。特に動悸や手の震えには効果があります。また、心理的にはどうしても不安を完璧になくしたいという気持ちに駆られますが、そのせいでかえって症状が悪化してしまうことがありますので、ある程度の不安を許容していくことが大切になります。

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